京都 紅葉かけ足めぐり

12月11日に東京モーターショーを見物した翌朝、僕は小説の素材を求めて信濃町の慶應義塾大学病院の周辺をしばらく探索した後、そそくさと京都に移動しました。
13日に京都四條南座で「吉例顔見世興行・東西合同大歌舞」の「昼の部」を鑑賞するためですが、これが午前10時30分開演、午後3時35分終演という長丁場。 列車の都合で、終わったら瞬時に京都駅へ駆けつけなければなりません 。
そこで東京から京都に着いた12日の午後に駆け足で龍安寺と北野天満宮を回りました。
どちらも有名な紅葉の名所です。



とはいっても、すでに時節は12月も半ば。
龍安寺と北野天満宮は京都でも比較的紅葉が遅いほうですが、それでも完全に遅刻です。
なにしろ例年なら雪が降ってもおかしくない時期です。
燃えるような絢爛たる紅葉など求められるはずもなく、背中に冬の気配を感じながら、去りゆく秋の風情をあわただしく探し求めるだけでした。

まずは龍安寺から。山門をくぐったあたりの手水鉢です。

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龍安寺と言えば、あまりに有名な石庭ですが、紅葉は木立の奥に垣間見えるだけです。
シーズン真っ盛りには素晴らしくきれいだったにちがいありません。

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それにしても、このミステリアスな庭石の配置にはどんな意味があるのか??
僕は全知全能をかけて謎に挑んだ結果、わかりました。
これは見物客が手前の縁台を占領しても、後ろの人に石が見えるように考えられた配置です。


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石庭は意外にこぢんまりしていますが、境内の敷地はけっこう広く、南側には鏡容池(きょうようち)という大きな池を配した、典型的な池泉回遊式の庭園になっています。
鏡容池の水面にさざ波のような逆光のきらめきを散り敷いているのは蓮の葉です。

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龍安寺を駆け足で巡った後は、その足で北野天満宮に参拝しました。
かの菅原道真公をまつる神社で、合格祈願のメッカとしても有名ですが、春には梅の、秋には紅葉の名所でもあります。

とはいえこちらも龍安寺同様、紅葉はもはやフェードアウト寸前。
しかも日がだいぶ傾きはじめたころだったので、過ぎゆく時の移ろいばかりが色濃く感じられました。

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梅の花のようなちょっと変わった石碑ですが、台座に「献燈」と刻んであったので、灯籠のようです。
北野天満宮の神紋は「星梅鉢」という梅花紋なので、この灯籠は天満宮のトレードマークというところでしょうか。

北野天満宮の紅葉名所といえば「もみじ苑」。
紙屋川という小川をはさんで、二百五十本のもみじが「紅葉の錦」を競い合う名勝ですが、なんと今年の参拝期間は11日で終了。
あと1日早ければ、ぎりぎりで見られたのに、ほんとうに残念で、泣くに泣けない気分でした。
遅刻は得になりません。

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上の写真は、この日から通行禁止になった「もみじ苑」に下る坂を、竹垣の上から未練がましく撮ったもの。
下の写真もほぼ同じ場所から撮りました。逆光に紅葉が秋の残り火のように感じられます。

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早いもので、今年もあとわずかになりました。
来年こそはほんとうに良い年になってほしいものです。
皆様も良い年の瀬をお迎えください。

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